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鉄工芸のありのままの美しさを表現し、
懐かしさを感じさせる作品

−江戸時代から受け継がれる刀剣鍛錬−

神話と和鉄のふるさと、尼子の里。日本古来の鉄による創作あかり工芸がそこにある。
江戸時代(天保年間) のたたら操業から鍛冶業を営み、打刃物、小農器具、生活用具に加え刀剣鍛錬の道を極めた雲州弘光(現:鍛冶工房弘光)。
刀剣鍛錬を受け継ぐ一方で、玉鋼、和鉄、鉄による工芸品の作成に力を入れている。

−作業場をのぞいてみると大きく炎が音をあげている−

作業場を覗いてみると、大きく炎が音をあげ、キラキラと火の粉を飛ばしていた。高く響く鍛錬の音と職人の横顔に吸い込まれるように、火の粉が飛ぶ間近まで顔を覗かせてしまう。親子三人が作り手を務める工房では、それぞれの色を調和させながら工房を担っている様子が窺える。
造形を売りにする安易な民芸ブームにのらず、溶接による接合や機械加工を極力避け、昔日さながらの技法を受け継ぐ。一点一点、心を込めて造り上げるという信念は、私達が現代出会うことが少なくなった、本物の灯りを蘇らす。
時の流れとともに風合いを変えていく弘光鍛造の作品は、鉄工芸のありのままの美しさを表現し、懐かしさを感じさせるよう。その洗練された美しさは見るものの心をしんと鎮めてくれる。


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