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先代から引き継がれた想いと伝統。
一つ一つ異なる個性的な作品

−先代から引き継がれた想いと伝統−

昭和四十年初代福島和国によって開窯される。和国は、昔はほとんど無かった陶芸教室を島根県の出雲部各地で開催し、一般の方達の指導にも努めた。現在は二代目の福島絵美が引き継いで製作している。
昭和四十七年'和国は現在の島根県雲南市吉田町にも窯場を開き'登り窯を築-。窯場は出雲風土記にいう漆仁の里に近かった為、吉田町の名士であった田辺長石衛に「漆仁窯」と名付けられる。また神話ヤマタノオロチ伝説が伝えられる斐伊川の川べりにあったため「火の川焼漆仁窯」となった。火の川焼は手作-陶器で手ろくろ手ひねりで作られている為一つ1つゆがみの具合が異なる。
釉薬は、先代和国が残したものに、二代目が工夫を加えたもの。

−何物にもとらわれない自由な発想−

鉄粕を主として使用しており、現在は松江陶苑のトレードマークで宍道湖の夕陽の茜色のような鉄朱軸、金色の結晶の浮かぶ飴粕'渋-て優しい黄粕、来待石を使った伊羅保粕などを使い、多彩な作品を作っている。
また、海外での作陶生活を経験した陶工の何物にもとらわれない自由な発想は新しい 「火の川焼」も編み出している。
彫刻と赤と黒の色を基調とした作品や、太古の時代を連想させる土器風の作品などは個性的で面白みがある。火の川焼の陶器には「迦」の窯印が高台や器の隅に入っている。この「迦」の文字は'神話の伊邪那岐秤(イザナギノカミ) と伊邪那美神(イザナミノカミ) の間に生まれた最後の神様・火之迦兵士神(ホノカグッチのカミ)様からきている。火之迦兵士神は火をつかさどる神、鍛冶の神また焼物の神として信仰がある。


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